逆行惑星のアスペクト
ボーンポールの記事です。
何年ものあいだシュリKNラオは、逆行惑星の例外則を用いるよう生徒に勧めていました。それは、惑星が逆行するとき、それが在住するひとつ手前のサインか らもアスペクトするというルールです。はじめて聞く人はどういうことかと驚かれることと思います。これは、たとえば火星、木星、土星が逆行するとき、12 あるハウスのうち在住するハウスも含めて8つのハウスにアスペクトすることを意味します。このルールはほとんどのあいだ逆行しているノード(ラーフとケー トゥ)にはあてはまりません。
最近、私はシュリKNラオにこの例外則の出所について尋ねました。彼からの返事は下記の通りです。
「それはブリグ占星術です。パラーシャラでもジャイミニでもありません。し かしそれはトランジットにしかあてはまりません。KCサクセナによるとそれはブリグ占星術です。KCサクセナはブリグでたいへんすばらしい研究を残しまし た。KCサクセナは、トランジット・チャートとバース・チャートの両方で使うべきだといいました。私はこれはトランジットではとてもよく作用することを確 認しました。しかし、バース・チャートにこれを使うとなると、KCサクセサは可能だといいますが、私は解釈の拡大が過ぎるのではないかと感じます。」
何年ものあいだシュリKNラオは、逆行惑星の例外則を用いるよう生徒に勧めていました。それは、惑星が逆行するとき、それが在住するひとつ手前のサインか らもアスペクトするというルールです。はじめて聞く人はどういうことかと驚かれることと思います。これは、たとえば火星、木星、土星が逆行するとき、12 あるハウスのうち在住するハウスも含めて8つのハウスにアスペクトすることを意味します。このルールはほとんどのあいだ逆行しているノード(ラーフとケー トゥ)にはあてはまりません。
最近、私はシュリKNラオにこの例外則の出所について尋ねました。彼からの返事は下記の通りです。
「それはブリグ占星術です。パラーシャラでもジャイミニでもありません。し かしそれはトランジットにしかあてはまりません。KCサクセナによるとそれはブリグ占星術です。KCサクセナはブリグでたいへんすばらしい研究を残しまし た。KCサクセナは、トランジット・チャートとバース・チャートの両方で使うべきだといいました。私はこれはトランジットではとてもよく作用することを確 認しました。しかし、バース・チャートにこれを使うとなると、KCサクセサは可能だといいますが、私は解釈の拡大が過ぎるのではないかと感じます。」
返事が届いて間もない頃、この例外則がみごとに作用する事例にいきあたりました。今回はその事例を紹介します。
1993年4月に結婚した女性のホロスコープです。彼女は現在ラーフ/金星/土星期です。ラーフ期はしばしば結婚をもたらします。金星は結婚のカーラカです。土星は7ハウス・ルーラーです。


Natal Chart
彼女が結婚した1993年4月2日、プラティアンタルダシャー(サブサブ・ダシャー)の土星は7ハウスをトランジットしていました。これは結婚のしるしで す。しかし金星は魚座を逆行してトランジットしています。これは例外則を適用するなら、ひとつ手前の水瓶座から7ハウスにアスペクトしていることになりま す。木星も乙女座で逆行していますので、獅子座から7ハウスをトランジットしている土星にアスペクトすることになります。水瓶座をトランジットする土星 に、木星が獅子座からアスペクトするので、ダブル・トランジットは7ハウスの水瓶座にできます。


Transits April 2, 1993
ダシャーが表す出来事が現象化するためには、トランジットのサポートが必要です。逆行する金星と木星の例外則を考慮しなければ、7ハウスへのトランジット の影響は土星だけになってしまいます。そうだとすると、凶星である土星だけのトランジットが7ハウスに影響を及ぼすことになり、トランジットの条件が十分 整っていたとは言いにくくなります。しかし、例外則を適用するなら、7ハウスには2つの大吉星のトランジットが影響を及ぼしていたことになるので、結婚を もたらす条件が整っていたことが納得できます。
清水コメント:
この例外則の適用に関しては、シュリKNラオの学校でも混乱があるようです。なぜなら、シュリKNラオの著書『Ups and Downs in Career』にもこの例外則についてトランジットだけでなくラシ・チャートの分析でも使うべきだとして書いてあるからです。 研究コースに出て直接シュリKNラオから学んでいる生徒はシュリKNラオの考え方の変化を知っているので、トランジットにしかこの例外則を使いません。し かしそうでない生徒のなかには『Ups and Downs in Career』を読んでトランジットだけでなくラシ・チャートの分析にもこの例外則を使う人がいるようです。その結果、生徒たちが著した書籍や雑 誌"Journal of Astrology"の記事のなかには、この例外則をトランジット以外の分析にも積極的に使っているものがいまだに見受けられます。
1993年4月に結婚した女性のホロスコープです。彼女は現在ラーフ/金星/土星期です。ラーフ期はしばしば結婚をもたらします。金星は結婚のカーラカです。土星は7ハウス・ルーラーです。


Natal Chart
彼女が結婚した1993年4月2日、プラティアンタルダシャー(サブサブ・ダシャー)の土星は7ハウスをトランジットしていました。これは結婚のしるしで す。しかし金星は魚座を逆行してトランジットしています。これは例外則を適用するなら、ひとつ手前の水瓶座から7ハウスにアスペクトしていることになりま す。木星も乙女座で逆行していますので、獅子座から7ハウスをトランジットしている土星にアスペクトすることになります。水瓶座をトランジットする土星 に、木星が獅子座からアスペクトするので、ダブル・トランジットは7ハウスの水瓶座にできます。


Transits April 2, 1993
ダシャーが表す出来事が現象化するためには、トランジットのサポートが必要です。逆行する金星と木星の例外則を考慮しなければ、7ハウスへのトランジット の影響は土星だけになってしまいます。そうだとすると、凶星である土星だけのトランジットが7ハウスに影響を及ぼすことになり、トランジットの条件が十分 整っていたとは言いにくくなります。しかし、例外則を適用するなら、7ハウスには2つの大吉星のトランジットが影響を及ぼしていたことになるので、結婚を もたらす条件が整っていたことが納得できます。
清水コメント:
この例外則の適用に関しては、シュリKNラオの学校でも混乱があるようです。なぜなら、シュリKNラオの著書『Ups and Downs in Career』にもこの例外則についてトランジットだけでなくラシ・チャートの分析でも使うべきだとして書いてあるからです。 研究コースに出て直接シュリKNラオから学んでいる生徒はシュリKNラオの考え方の変化を知っているので、トランジットにしかこの例外則を使いません。し かしそうでない生徒のなかには『Ups and Downs in Career』を読んでトランジットだけでなくラシ・チャートの分析にもこの例外則を使う人がいるようです。その結果、生徒たちが著した書籍や雑 誌"Journal of Astrology"の記事のなかには、この例外則をトランジット以外の分析にも積極的に使っているものがいまだに見受けられます。