KNラオ方式: ②コンポジット・メソッド

「KNラオ方式」というと、日本ではPAC-DARESが有名だが、まだまだあるぞ。

KNラオ

参考エントリー: Sh.K.N.ラオ方式─①静的分析としてのPAC-DARES
    
「Sh.K.N.ラオ方式」という言葉が、すくなくとも日本におけるこの狭いインド占星術の世界では広まり、定着しつつある。

でも、「Sh.K.N.ラオ方式」ってなんだろう。

「Sh.K.N.ラオ方式」について、インドに来てみて、感じること、思うことを内輪向けのブログでいままで何回か綴ってきた。

しかしこのAstroDiaryでは、「Sh.K.N.ラオ方式」について去年8月に一回書いたきりで、それからほったらかしのまま1年が経過してしまった。

その続きを書いてみよう。
今朝起きてふとそう思った。

「Sh.K.N.ラオ方式」といえば、

・鑑定の前に誕生時刻が正しいかどうかを確認する。
・分割図を積極的に使う。
・パラーシャラとジャイミニの2つのシステムを使う。
・2つ以上のダシャーを使う。
・可能なら、コンディショナル・ダシャーも積極的に使う。
・トランジットで確かめる。
・アニュアルチャート(ヴァルシャファル)でも裏をとる。


などを思い浮かべる。

あと、それぞれの技法においても、Sh.K.N.ラオが採用している方式というのがある。

たとえば、アシュタカヴァルガの計算方法、ジャイミニにおける各種定義や計算方法、寿命計算におけるPAM、などなど。

インド占星術には多くの技法がある。
それらを適宜必要に応じて使いこなすことがSh.K.N.ラオの占星術学校バールティア・ヴィッディア・バワンでは求められる。

これをコンポジット・メソッドと呼ぶ。

もちろん狭義には、コンポジット・メソッドとは複数のダシャーを併用する、パラーシャラとジャイミニを併用する、などと一般には理解されているかも知れない。

その通りなんだが、広義には、占星術全般にわたりオールラウンドな力を身につけ、必要に応じて適宜使いこなすというのが、いわゆるSh.K.N.ラオのスタイルであり、コンポジット・メソッドのエッセンスなんだなと、Sh.K.N.ラオの学校で学んでみて、実感している。

だから、バールティア・ヴィッディア・バワンでは、生徒は実に広範囲に及ぶ様々な科目を学ぶ。

しかも学びっぱなしでは終わらない。

その定着度を測るための苛酷な試験が期末ごとに課せられる。
そして、それをパスしなければ進級できない仕組みになっている。
試験は難易度が高い。
生徒はみな悲鳴を上げている。
脱落者も少なくない。

しかしそんなに多くの科目・技法を知っている必要があるのか? 
どれかひとつに特化すればいいんじゃないか?

そう思う人もいるであろう。

考えてみてほしい。
これは病院で様々な検査を受けるのに似ている。

問診、血圧検査、レントゲン、CTスキャン、超音波測定、血液検査、心電図、内視鏡検査などなど。
様々な検査結果をみながら、医師は問題点を絞り込み、さらに詳細な検査を経て最終的な診断を行う。
検査方法の発達に伴い、誤診件数は格段に減ってきているという。

私の兄は中学生の時、盲腸が破裂して死にそうになったことがある。
それは問診だけに頼った誤診だった。
いまなら盲腸の誤診なんてあり得ないだろう。
まっとうな病院なら検査システムが確立されているからだ。

バールティア・ヴィッディア・バワンで多岐にわたる技法を学ぶのは、こういうことなのであろう。

ひとつの技法に秀でるのはいい。
しかし、ひとつの技法だけで何もかもわかるものではない。
それは、たとえば問診やレントゲンだけですべての病気の診断をすることに等しい。
ブラック・ジャックのような天才医師ならそれも可能かもしれない。
しかしふつうはそうはいかない。

だからSh.K.N.ラオは、アチャーリヤ・コース(バールティア・ヴィッディア・バワンの2年目のコース)を修了した者でなければ、教壇に立たせない。

2005年、私はメータ先生から個人レッスンを受けたことがある。

そのとき、私に教授することについてメータ先生はSh.K.N.ラオからわざわざ許可をもらっていた。
師匠の看板のもとで教える以上、師匠の許可なしに弟子は勝手に教えることができない
そういうことなのだろう。
まぁ、これは茶道や華道のような日本の伝統芸術・芸能の世界でもよく聞く話だ。
だから日本人にとってけっして違和感のある話ではないと思う。

「Sh.K.N.ラオ方式」というのは、そういうことも指すのである。

Sh.K.N.ラオの看板のもとで学ぶのは、比較的自由である。
しかし、Sh.K.N.ラオの看板のもとで教えるのは、決して自由にできることではない。
少なくともインドではそうである。

勝手に「Sh.K.N.ラオ」という看板を掲げない
そいうのも、「Sh.K.N.ラオ方式」の重要な一部なのだ、と思う。

これは、インドのグル=シッシャ(師匠と弟子)の関係を理解しているなら当たり前の話だし、日本人にとっても決して理解しがたい話ではないはずなのだが・・・。
S.Shimizu
Calender
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