最近、映画がつまらなくなった

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第37回日本アカデミー賞が発表された。
ビートたけしや三谷幸喜は、日本アカデミー賞ができレースになっていると批判している。

わたしは、日本アカデミー賞には最初から興味はないが、
それでも映画ファンを自認するひとりである。

いわゆる歴史モノや社会派といわれるジャンルの映画がとくに好きだった。

「好きだった」と過去形で書いたのには理由がある。
最近、そういう映画を見てもこれまでほど楽しめなくなってしまったのだ。


たとえば、①『パールハーバー』(2001年リリース)

実は2月中旬にすこし体調を壊し、緊急入院することがあった。
そのとき、病室で見た映画のひとつがこの『パールハーバー』だった。

ベン・アフレックとジョシュ・ハートネットが主演するこの映画は、
リリース当時に見たときはそれなりに楽しめたんだけど
最近、中韓問題のせいで歴史認識を少々過激に刷新させられてしまった私には、
たんなるアメリカのプロパガンダ映画に見えてしまうのだ。

隣のベッドにはナイジェリア人が入院していて、
「シリアス!シリアス!」
と変な英語を叫びながら映画に見入っていたのだが、
それに対して私は、
戦闘シーン、謀議のシーン、ルーズベルトの演説の各シーンで
おせっかいにもいろいろと突っ込みを入れているのだった。

我ながらそういう自分をすこしもてあまし、当惑してしまったほどだった。
 
②『300 ライズ・オブ・アン・エンパイア』(2014年)

3月3日、近所の映画館で見た。

これは、ペルシャ軍をサラミスの海戦で破ったギリシアのはなし。
いうまでもなくヘロドトスが書いた『ヒストリアイ』が下地になっている。

ギリシャ(正義、西洋)がペルシャ(悪、アジア)に苦戦を強いられながらも
最後にペルシャ艦隊を完膚なきまでに打ち負かすというはなし。

今日まで続く「ヨーロッパとアジアの対立の構図」が
見ようによっては、いかにも象徴的に描かれている。

映画では、ペルシャ軍の女将軍が、美人だがギリシャに恨みを持つ
冷酷非道・残酷無比・最凶最悪なキャラクターとして描かれている。

ペルシャ軍の兵士たちは、
無表情・無感情・無慈悲・冷血で、まるでロボットかなにかのように描かれている。

ペルシャ兵たちはなぜか現在のアラブ人が着ているような衣装を身にまとっている。

ペルシャ軍が登場するシーンは常に暗く描かれ、
なにかよからぬことをたくらみ、実行に移していくかのような印象を観客に与えている。

そういうところは、『パールハーバー』のなかの日本人の描かれ方と同じ。

対するギリシャ側のキャラクターは、
主人公でもあるので当然といえば当然なのだが、
表情豊かで理知的で冷静で人間的な「ヒーロー」として丁寧に描かれている。

こういう見方をしてしまうと
どんな映画も楽しめたものではない。

そういうことは重々承知しているのだが、
脳裏で勝手に情報が処理され、
そういうパターン化ができてしまうから困ってしまう。

歴史認識の問題というのは、幸か不幸か、こういう効果をもたらす。

サラミスの海戦でギリシャ艦隊がペルシャ艦隊を打ち負かし
それを高みから見下ろしていたペルシャの王がギリシャ攻略を諦めて
踵(きびす)を返す場面で映画は終わる。

インドの観客たちは、
ふつうならこういう場面では
主人公と一緒に勝ち鬨(どき)を挙げ
奇声を発したり口笛を吹いて勝利を祝うのだが、
この映画では、そうはならなかった。

なぜか?

悪玉のペルシャ王が、いかにもインドの聖職者のような格好で描かれていたのだ。

ペルシャ王

どう見たってこれはインド人だろ!?

これは、いただけない、どっちらけ。

歴史認識の問題は、こんなところでも噴出する。


③『それでも夜は明ける』(2014年)

この映画は、2月に近所の映画館で見た。

見終わった後、おそらくアカデミー賞を取るだろうと思ったが、
案の定、今年のアカデミー賞作品賞を受賞した。

「よくこんな映画ができたなぁ」
「映画の力は偉大だ」

と改めて感心した。

と同時に、

韓国が慰安婦を題材にこんな映画を作ってしまったら、
日本の対外イメージは計り知れないほどのダメージを被る
ことになるだろうなぁ、とも思った。

しかし、

漫画ではすでにそういう実績(フランス・アングレーム国際漫画祭)があるので
映画でもいずれやるだろう、
とますます不安になってきた。

やっぱり、歴史認識の問題ゆえに心底楽しめなかった映画の一つとなってしまった。

う~ん、残念!

朴大統領よ、俺の「ささやかな映画の楽しみ」を返してくれ!


ところで、


歴史に詳しくなると、歴史のドラマや映画はバカらしくて観ていられなくなるということか…?

そうすると、歴史家や歴史愛好家は歴史ドラマや歴史映画は観ないのだろうか?

もし観るとしたら、どういう愉しみ方をしているのだろうか?

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S.Shimizu
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