ちょっと誤解があるかな…

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清水の「対面&スカイプ鑑定」 → 清水鑑定


どうも誤解されているようですので、わたしのスタンスを説明しておきましょう。

わたしは古典至上主義者ではありません。
そもそもすべての古典を読んでいる訳でもありませんし。

インド占星術の場合、古典の位置づけは「出発点」だと思います。
「ゴール」ではありません。

古典から大きく離れるような自由かつ大胆な解釈はもちろん可能です。
KNラオはその先駆者とも言える存在だし、生徒にはいつも次のように指導しています。

"Don't read classics literally, but liberally."
(古典を読むときは文字どおりに解釈せず、柔軟に解釈しなさい)

しかし常に古典(とくにBPHS)を出発点とする*。
そういう不文律が、BVBには色濃く根づいています。

そして道に迷ったら、古典に戻って出直せばいい。
古典は、そういう存在です。
道しるべです。

ですから、根拠の乏しい、あるいは出所不明の不確かな知識を根拠に解釈を積み上げていくことにはとても慎重です。

(*)生徒が著した書籍の多くは古典のレビューから始まるパターンがわりと多い。たとえば『Your Children and Your Karma』という書籍では全体270ページのうち冒頭の21ページが古典のレビューに割かれています。学術論文が文献レビューから始まるのに似ています。 
▶~~~~~~~~

そもそもわたしがBVBで学んできたインド占星術が100%純粋かというと、そうでもありません。

たとえば中世のときにイスラムから知識が入ってきています。
タージカ・システムがその代表です。
しかし時代の検証を経ていて、タージカ・システムの有効性は証明されています。

プラシュナにもタージカ・システムの知識が一部取り入れられています。

また、ブリグ・システムの知識もラオ先生は積極的に使っています。

要は、有効性が検証・実証されていれば、どの知識であろうと取り入れる用意があるということだろうと思います。

ラオ先生はその点に関してはかなり柔軟です。

しかしラオ先生は学問としての体裁を重視しているので、以下の条件のどちらかを満たしている必要があります。

①時代の検証を経ている (time-tested)。
②有効性が証明されている (empirically proved)。

天王星・冥王星・海王星をインド占星術で使用することについては、インド占星術における検証がまったくなされていないとしてラオ先生は消極的です。

異議のある人は、インド占星術で証明し発表したらいい。
それをするなとは、誰も言っていません。

むしろ世界はそれを待っています。

▶~~~~~~~~

日本におけるインド占星術の現状を、わたしは次のように理解しています。

日本では、インド占星術の全体像が把握できるだけのじゅうぶんな量の書籍がまだそろっていません。
それで、手頃な西洋占星術(おもに12星座占い)の知識で補おうとしているという感じがします。

しかし正直にそうはいわず、「東洋と西洋のいいとこどり」、つまりシナジーを狙っていると公言している場合が多いようです。

しかし、シナジーの効果が出ているかというと、実際はなかなかほど遠い。

インドと西洋を混ぜても結果が同じなら問題ないのですが、実際は必ずしもそうなっていない。
(その一例をひとつ前の記事で書きました)

すでに知っているものをなにかで代替するならわかります。
しかし、「知らない」ものをなにかで代替する(補う)ことはむずかしい。
というか、そういことはそもそも可能なのか? であります。

それは、考えてみればわかる道理ではないかと思います。

知らないものを欲することはできないし、ましてそれをなにかで補うことはできません。
だから、わたしたちの立場は、まずは知ることからはじめていこう、ということなんです。

しかし、この方法だと時間がかかる。
それはわかっています。
でも、結局、それが近道なんだろうと考えています。

▶~~~~~~~~

まとめ

・「古典」は出発点であり、ゴールではありません。
・「知らない」ものを欲することはできません。
・「知らない」ものを別のもので補うこともできません。
・だからまず「知る(学ぶ)」ことからはじめましょう。

そういっているだけです。

それが、わたしがBVBで6年間学んだ末に到達した結論です。

わたしのリーディングのフィードバックがその証明です。
http://jyotish-house.com/?page_id=460

地道に勉強会もやっています。
→ http://pocopoco128.cocolog-nifty.com/jyotish/2016/08/post-d365.html

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宝石の処方について

ISOPさんのブログでのやりとりです。

http://indian-vedic-astrology.com/brog-1/2015/02/23/%E3%80%90%E6%97%A5%E8%A8%98%EF%BC%86%E9%91%91%E5%AE%9A%E4%BE%8B%E3%80%91%EF%BC%9A%E3%82%A4%E3%83%B3%E3%83%89%E5%8D%A0%E6%98%9F%E8%A1%93%E3%81%AE%E5%88%9D%E5%BC%9F%E5%AD%90/#comment-4181

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

>古典至上主義とコメントしたのは、決して、ラオ先生や清水先生の事を指してではありません。

当方の誤解でした。
申し訳ありませんでした。


> ただ、その実証主義のラオ先生について、少し態度に違和感を感じているのは、宝石処方についてです。
> かなり強い感じで宝石処方について反対されていますね。
>
> ラオ先生は、どのような根拠をもって非難されているのかと・・・
> 科学的な裏付けや検証して、宝石処方を否定されているのだろうかと、少し疑問に思います。
> 正直、ラオ先生らしくないなと感じます。

宝石と処方に関しては、以下のようなイッシュー(問題点)があろうかと思います。

①占星術家としてのスタンスの問題
②宝石処方にまつわる諸問題
③処方に関する考え方

①占星術家としてのスタンスの問題

まず第一に占星術家としての領分をわきまえるということでしょうね。

わかりにくいかも知れないので、たとえば医療占星術について説明しましょう。

医療占星術(Medical Astrology)という分野があります。

こう書くと、占星術家は医者の代わりになれるかのような期待を抱く人がいるかも知れませんが、決してそうではありません。
占星術家は決して医者を演じるべきではありません。

たとえば、診断と治療は医者の領分であり、占星術家はそこを侵犯すべきではありません。
そのような行為は、医師法の制約下にあります。

医療において占星術家は、あくまでもサポートに徹すべきで、助言を与えるとしても、示唆を超えるものであってはいけません。

薬の開発と処方についても同様のことが言えます。
いうまでもなく薬の開発・製造・販売は薬事法等によって制約されています。

その処方は医師法の制約下にあります。

薬は、だれでも扱えるものではありません。
そこに占星術家の出番はありません。

宝石についても、その効果が期待されるのであればなおさら、同様のことが言えるのではないでしょうか。

ヨガナンダ著『あるヨギの自叙伝』にスリ・ユクテスワがヨガナンダにエメラルドを処方する場面が書かれてあります。
アーユルヴェーダでも宝石を使った治療法があるといいます。

それを根拠に、宝石の処方には理があるという議論があります。

そうかもしれません。

しかし、だからといって占星術家が宝石を好き勝手に処方していいとはなりません。

スリ・ユクテスワがヨガナンダにエメラルドを処方したのは、占星術家としての立場よりも、スピリチュアル・グルとしての立場からだったのでしょう。

アーユルヴェーダの施術で宝石を治療に使うとき、アーユルヴェーダ医師の立場としてそれを行っているはずです。

占星術家が宝石の処方を行うのは、もちろん違法ではないでしょうが、それはそもそも適切な行為のか? という問題です。

「違法ではないが不適切」かも知れない、といういわゆる「桝添要一的」な倫理の問題です。

占星術家は、医者を演じるべきではないし、スピリチュアル・グルを演じるべきでもありません。

占星術家は、その領分をわきまえる必要があります。


②宝石処方にまつわる諸問題

ご明察の通り、これは宝石処方にからむ詐欺行為のことです。

宝石はたいへん高価です。

しかしその真贋を見分けるのは、宝石の街ジャイプールで宝石商40年をやっているプロ中のプロが「正直、自信がない」と告白するくらい難しいとされています。

そこに詐欺行為が入り込む余地が出てきます。

今年になって鑑定をした関西に住む女性は、あるインド占星術家から数十万円の宝石を買わされ、そしてさらに80万円の宝石と100万円のヤッギャを購入させられるところでした。

そもそも宝石の真価がわかりません。
さらにそれに特別なエンパワメントが付加されているということで、すでに恐怖心を煽られて藁を持つ噛む思いで鑑定を受けている相談者は、言い値で買うしかありません。

このような被害が日本でも発生するようになってきました。

これが宝石処方にまつわる深刻な問題その1です。

その2は、宝石の処方がそれほど効果があるなら、もし処方を誤ったときに被害は生じないのか? です。

2009年3月、ラオ先生の自宅でBVB卒業生のアマン・グラッティの研究を聞く機会がありました。

グラッティは、TATAコミュニケーションの研究所で、身体が発するオーラを測定する研究をしていました。


「宝石についても、身につけた場合とそうでない場合について、全身が発するオーラの比較がおこなわれた。そして面白い結果が示された。それは、占星術的に相性の良い宝石を身につけているはずなのに、全身が発するオーラは逆に悪化しているという事実である。 これはどういう解釈が可能かという と、宝石はエネルギーを放射するだけでなく、吸収する性質もあるが、長い間身につけているうちに邪気を吸ってしまい、それが身体に悪影響を及ぼしているの ではないかということであった。したがって、頻繁に宝石を買い換えるならまだしも、そうでない私たちが、宝石の浄化の仕方をよく知らないまま長期間宝石を身につけるのはかえって危険であるというひとつの仮説が導き出された。」

http://astrodiary.blog114.fc2.com/blog-entry-204.html


ダイヤモンドやブルーサファイヤは宝石として高価であるだけでなく、その効果も高いと言われています。

その処方を誤ったときの身心への悪影響ははたしてどれくらいのものなのか?

もし宝石が良くないエネルギーを吸収し続けるとしたら、宝石を身につけ続けたとき、かえって身心に悪影響をもたらすことはないか?

そのとき、宝石を浄化をする方法はあるのか?

このような問題が科学的に解決されるまで、宝石の処方は慎むべきではないのか。

薬の開発・製造・販売にまつわる諸問題と同じではないでしょうか。

③処方に関する考え方

日本はいわゆる開運術ばやりです。
風水や祐気取りなどを含む開運術は無条件に歓迎されているようです。

インドにも一般的にそういうところがあります。

しかしインドの伝統的で正統なスピリチュアルなシーンや占星術においては、開運術に対してもう少し慎重な態度で臨む傾向があるようです。

過去生において積んだカルマの総量をサンチッタ・カルマと言います。

そのうちで今生に経験するカルマをプララブダ・カルマと言います。

開運術、あるいはインド占星術による処方は、このプララブダにおける悪影響を緩和する働きがあると期待されています。

もっとわかりやすく説明しましょう。

あなたが30年ローンを組んだとします。
あなたは、30年間にわたって月々一定の金額を返済しなければいけません。

ところがあるとき、何かの事情でローンの返済が難しくなってしまいました。
そこであなたはサラ金で金を用立てし、ローンに充てました。
当面のローン返済の問題は解決しましたがローンの総額は増えてしまい、30年で返済するはずのローンが31年に増えてしまうという結果になってしまいました。

ここでサラ金は開運術、30年ローンの総額はサンチッタ・カルマ、月々の返済額はプララブダ・カルマです。

開運術によってプララブダ・カルマは軽くなりましたが、カルマの総量(サンチッタ・カルマ)は増えてしまうという皮肉な現象が起きてしまいました。

これが、開運術における落とし穴です。

果たしてこれは良いことなのか、あるいは悪いことなのか?

それは人生の目的をどうとらえるかによります。

インドの伝統的で正統なスピリチュアルな見地から言えば、わたしたちは生まれかわるたび、その生に割り当てられたプララブダ・カルマを消化し、サンチッタ・カルマを少しずつ減じて最終的には0にする、それが転生の目的であり、それを魂の進化と捉えます。そのゴールは救済(解脱)です。

そしてそのゴールにできるだけ速やかに到達するために、課せられたカルマを良かれ悪しかれすべて喜んで受け入れるのがヨーギー(聖者)であり、良いカルマだけを受け入れて良くないカルマをできるだけ避けようとしてもがき、あがき、その結果かえってカルマの総量(サンチッタ)を増やしてしまうのがボーギー(凡人)です。

この辺の議論はKNラオ著『インド占星術で見るカルマと輪廻転生PART1: 占星術とカルマ』に書かれてある通りです。

そしてこの見地から見るなら、処方には次の2つがあります。

1)サンチッタの消化に役立つ処方
2)サンチッタの消化に役立たない処方

自ら唱えるマントラ、ストートラム、そして真剣な祈り、慈善活動(人助け)は、1)に該当します。

これは、KNラオ著『祈りの力』に書かれてある通りです。

一方、宝石やヤッギャ(護摩)などは2)に該当すると考えられます。

また、怪我を負ったときの手当や病気に罹ったときの治療なども、2)に分類できるかも知れません。

だから、聖者は怪我を負ったり、病気に罹っても、手当や治療を拒否することがあります。

しかし、それは一般人であるわたしたちにはとうていまねできる仕業ではありません。

したがって2)の存在理由はたしかにあると思います。

しかしできるだけ1)の処方を選択し、そしてそれが困難なときにだけ2)の処方を選択するというのは、賢明な選択であろうと考えられます。

さらに、これまでに説明してきた諸々の理由も勘案するなら、それはなおさらではないかと思われます。

ちなみに、BPHSのなかでは、1)の処方しか説かれていません。


> ヤブ医者がいますが、かといって、科学や医療が否定されるものではないのと同じです。

たとえヤブ医者がいても、いちおう個々の医師は医師会/医学会に所属し、医師法によって縛られ、一定の基準(スタンダード)が担保・維持されています。

占星術にはそういうものはありません。

そこが大きな違いではないかと思います。

医学界/医師会ができる前のアメリカでは、医療行為はだれでも行うことができたと言われています。多くのヤブ医者が跳梁跋扈し、アメリカの医療はたいへん乱れていたそうです。

そこで医学界を創設し、医師法を整備し、医療行為を制限した結果、医療費は高騰しましたが、医療レベルは向上したそうです。

ラオ先生は同様のことが占星術にも必要だと主張しています。

> お恥ずかしながら、私、一応メルマガを発行していまして、プラシュナを取り上げた時に、タジカ・システムについても取り上げました。(No39、40あたり↓)
> http://indian-vedic-astrology.com/brog-1/mail-magazine-contents/
>
> タジカ・システムは、ギリシャが発端だと思いましたが・・・

高名なサンスクリット学者(占星術家でもある)P.S.シャストリが次のように書いています。

"Dr.B.V.Raman's Varshaphala follows the Tajika system as developed by Nilakantha and Kesava. This is evidently an import from Tazhakistan. The yogas have Arabic names and the aspects are those accepted by western astrology"

BVBでも一般にこのように理解されています。

> なんにせよ、有用なら西洋占星術や他の占星術との融合もあり得ると言うことですね。

融合というほどのものではなく、インドから見るともっぱら輸出過多(インドから出る一方)で、輸入(インドに入ってきたもの)は少なかった、とわたしは理解しています。

次の引用から判断できるとおり、インドから発生したものがイスラーム、そして西洋を経由してイスラームを経てインドに戻ってきたのがタージカ・システムのようです。

"The fourth greatest contribution is the Tajika system known to us chiefly through the works of Nilakantha and Kesava. This Tajika system is no other than the Progressed Horoscope, which is held by some today as the contribution of the Westerners. The progressed Horoscope of Varsha Kundali is Indian in origin and outlook; for the method of analysis is one of the chief contributions of the ancient Indians to all scientific studies."

ヴァラーハ・ミヒラはその点、やや積極的にパーラーシャラに西洋的な視点も取り入れたとされていますが、それでも限定的です。

ヴァラーハ・ミヒラこそインド占星術の最大の貢献者だとする学者もいますが、そう言う人に限ってパーラーシャラの存在をまったく無視していたりします。そもそも占星術をあまり理解していなことが明白です。そのような人たちの意見や主張は参考程度に聞くことはあっても、重用する必要はあまりないのではないかと思います。


【結論】

以下の理由から宝石の処方に関してBVBでは消極的なんだろうとわたしは類推します。(あくまでもわたしの考え)

①どういう立場で宝石の処方をするのか?

 ・スピリチュアル・グル?
 ・医師?
 ・その他?

②宝石は効果があるのか?

 ・宝石の処方の効果とその弊害についてまだよくわかっていない。

③宝石の効果をリサーチすることの難しさ

 ・逆効果をもたらすかも知れない宝石処方のリサーチをどのようにして行うのか?
 ・薬の開発に要するような施設・予算・人員が必要なのか?

④宝石の処方の優先順位は

 ・宝石を使わなければ改善できないことがあるのか?
 ・①~③の困難を克服するのに要する努力に値するような価値・可能性が、宝石の処方にあるのか?

ISOPさんへの返答2

http://indian-vedic-astrology.com/brog-1/2015/02/23/%E3%80%90%E6%97%A5%E8%A8%98%EF%BC%86%E9%91%91%E5%AE%9A%E4%BE%8B%E3%80%91%EF%BC%9A%E3%82%A4%E3%83%B3%E3%83%89%E5%8D%A0%E6%98%9F%E8%A1%93%E3%81%AE%E5%88%9D%E5%BC%9F%E5%AD%90/#comment-4250

ISOPさん、ありがとうございます。

論点が多いですね。

しかもやや前提に混乱があるかもしれません。
整理しながらいきましょう。

まず

ラオ先生の禁止事項についてはっきりさせておかなければいけません。
ラオ先生が「~はするな」というのは、かれの生徒に対してです。

ラオ先生の生徒が占星術を学ぶ上での注意点です。
KNラオを師と仰ぐ人はしたがえばいい。

そうでない人は、「そういう意見もあるのか」と受け流せばいい。
わたしも、KNラオを師と仰ぐ人を念頭にAstroDiaryの記事を書いています。

ISOPさんは大森さんの意思を継いでいるそうですが、大森さんは「ラオ式占星術を広めようとしていた」とすくなくともわたしは理解しています。

もしそうなら、ラオ先生の意見については、ISOPさんはできるだけその真意を汲み取り理解しようとする。
そのうえで、意見の異なるところは「KNラオはこう言っているがわたしはこう思う。なぜなら~」と書いて区別する。
あるいは、最初から書く場所を分けておく。

そうすべきだと思います。
そう思うので、わたしは先日来、ここに投稿してきた次第であります。

なぜなら、最近、わたしのところに占星術を学びに来る人たちから以下のようなことを聞くことが多くなりました。

「今まで出会ったインド占星術を学んだ方々からは、サイデリアル方式の採用とヨーガやダシャーと基本的な技法を使われてはいるものの、西洋占星術と対して違わない読み方をされていて返って混乱してしまいましたし、質問にも納得のいく答えが返ってこなくて、
~(略)~失望しておりました。」(引用)

「インド占星術を学びたくて紆余曲折あった末 先生に学びの門を叩いた私ですが、それまでに受けた様々な鑑定やクラス、ブログをみていて先ず疑問に思ったのが、西洋占星術とインド占星術での解釈の導き方がどう違うのか?でした。納得のいく答えを下さる方は、残念ながら今まではいらっしゃいませんでした。」(引用)

これはもちろんISOPさんのことではありません。

一般的な傾向として、ラオ式占星術を教えるといいながら、あるいはそうによわせておきながら、実際はずいぶん違うというケースが増えてきているような気がします。

さて、論点が多いので、ひとつずついきましょう。

>分からないからやめておこうでは、発展はないように思えます。

おっしゃるとうりです。

しかし、宝石処方の有効性に関する疑義が多く、コンセンサスもまだ得られておらず、その一方で悪用されるリスクが圧倒的に高い、だから手を出すな、ということであろうと思われます。

じゅうぶんな時間・資金・人材がそろっているなら、宝石の処方に関する研究もやぶさかではないのでしょう。

しかし「優先順位が低い」というのが結論であろうと思われます。

だから拙速に宝石処方に手を出して知らず知らず詐欺行為に荷担することがないように生徒に警告を発している、とわたしは理解しています。

>インド人の書いた洋書を3冊ぐらい使用しているのですが、一つ言えるのは、説明が人により異なるという点です。
>惑星の象意一つを取っても異なる記述が多く、西洋占星術からの情報をごっちゃにしている物もあります。
>そのあたり、まだ学問としてのコンセンサス(意見の一致・共通理解)が得られていません。

おっしゃるとおり、「医療占星術」という分野は、あるようでまだないのが現実です。
ほとんどすべてのテーマについてまだコンセンサスが得られていません。
つまり、コンセンサスが得られるほどのリサーチはまだ行われていないということです。

「医療占星術の書籍のなかで、使えるものはほとんどない」
「チャラクの”Medical Astrology”すら、まったくそのタイトルに値しない」

ラオ先生はこう言います。

Drチャラクはいくつか書籍を書いていますが、そのネタの源泉はすべてKNラオです。
ラオ先生が90年代、チャラクを育てようとしてアメリカ・ツアーに同行させたり、ネタを提供して書籍を書かせたとことはBVBでは有名です。

その後、チャラクは訳あってBVBを放逐され、そして医療占星術を発展させることなく現在に至っています。

わたしは2006年にチャラクが主催したヒマラヤ・セミナーに参加したことがあります。
チャラクは医療占星術を担当しましたが、かれの講義はすでにかれの書籍に書かれた内容を超えるものではありませんでした。

医療占星術の研究は、重要かつ急を要するサブジェクトです。

しかしそのテーマは広範で多岐にわたり、しかも生理学・解剖学・薬理学などの知識を要する最も難解なテーマです。

BVBをもってしても、一部の有志の教官のみがゆっくり時間をかけて地道に医療占星術の一分野のリサーチをほそぼそと進めているにすぎません。

そういう現状にあって、宝石の処方のリサーチよりも医療占星術のリサーチの方が優先されていることはしかたがないことでしょう。

>なるほど・・・仰る通りですが、医療機関のもとで行うのならば、その限りではないでしょう。

相手のあることなので、BVBの働きかけだけでは実現は難しいでしょう。

医療機関の側からの積極的な働きかけ、つまり理解と予算と結果に対するポジティブな見込みがあったうえでの積極的なコミットメントがなければ共同研究はかないません。

すでに書いてきた通り、現状では、宝石の処方よりも医療占星術に関するリサーチが圧倒的に優先されています。

しかし医療機関との協力関係は医療分野においては少しずつ行われるようになってきたと聞いています。

わたしが知っているだけで次のようなものがあります。

①医科大学の院生たちが、子供が生まれるタイミニングに関する研究の予算が降りたので、ラオ先生に助言を求めてきた。
②V.グプタというBVB教官が、がんの研究をある医療機関と協力して進めていた。
③バーラナシ・ヒンドゥー大学の病院が占星術外来を昨年から始めた。

> 医療は医者で、薬は薬屋なら、宝石は占星術家になるのではないでしょうか?
> チャートも全く読めない医者が、宝石を処方をするのは不可能でしょう。
> もし、宝石処方が出来る可能性があるとするなら、それは占星術師ではないでしょうか?

もちろんです。

「医療占星術は占星術を学んだ医師が行うべきだ」というのがラオ先生の持論です。

たとえ占星術を知っていても、処方の対象(とくに病気)となるテーマに関する知識と理解がなければ正しい処方ができません。

「宝石は占星術家になる」というのは必要条件ではありますが、十分条件ではないでしょう。

>宝石処方を「お守り・開運グッズ」という意味合いで取ることも可能です。

おっしゃるとおりです。

そこが実は問題なんですよね。

「お守り・開運グッズ」といいながら、うん十万円ふっかけてくる。

どっちなんだ!?

売るときは「効きますよ…」と藁にもすがろうとする相談者に思わせて買わせる。
しかしあとで問題化したら、「お守り・開運グッズですから…」と言い逃れる。

だから、ラオ先生は「ポップ占星術は不要だ」としています。

>肝臓の病気を治すために、鉛と銀の腕輪をつけましたが・・・おそらく、病気を治すためというのが主な役割だったような感じです。

知っています。

19世紀くらいまでは、聖者はすべての問題について解決策を持っていることを期待されていたと思います。

ユクテスワはおそらく医者ではなかった。
しかし医療行為を行うにあたってスピリチュアル・グルとしての立場が与信的なはたらきをしていただろうと想像されます。

いずれにせよ、古代は医師も占星術家も司祭もすべてバラモンが担っていたと思います。

しかしいまとは時代が違います。

昔は占星術家が何でもできたかも知れないし、そう期待されていたかも知れませんが、現代のように専門が細かく分岐し、高度に発達した時代にはあてはまらないでしょう。

あと、ユクテスワは占星術家としてほんとうに優秀だったのか?といった問題も実はあります。ユクテスワのアヤナーンシャというのがあります。だれにも使われていません。しかし実はユクテスワも使っていなかった?というはなしもあります。

https://ashevillevedicastrology.wordpress.com/2012/03/08/257/

ユクテスワについてははなしがいろいろと混乱していますね。
わたしはあまり関心がないので詳しいことは知りませんが…。

>それが出来るのは、おそらくBVBが医療機関と結びついて、研究を行う場合だけではないでしょうか?

残念ですが、そして繰り返しますが、優先順位はかなり低いと思います。
もっとリソースがあればはなしは別なんでしょうが…。

>何も知らずに売っている宝石商より、占星術師のほうがまだ安全と言えるのではないでしょうか?

これも立場をわきまえるということでしょうね。

ラオ先生の生徒に対して、「宝石の処方に手を出すな」と助言するのは問題ないでしょう。
しかし宝石商に対して「宝石を売るな」とは言えないでしょう。

もちろん世の中から宝石がなくなれば宝石処方の詐欺はなくなります。
しかしそれはまったく別の問題でしょうし、極端なはなしです。

hikariさんへの回答

http://indian-vedic-astrology.com/brog-1/2015/02/23/%E3%80%90%E6%97%A5%E8%A8%98%EF%BC%86%E9%91%91%E5%AE%9A%E4%BE%8B%E3%80%91%EF%BC%9A%E3%82%A4%E3%83%B3%E3%83%89%E5%8D%A0%E6%98%9F%E8%A1%93%E3%81%AE%E5%88%9D%E5%BC%9F%E5%AD%90/#comment-4270


hikariさん、あなたのご質問がなかなか的確なので驚いております。

熱心かつ真摯に学ばれていらっしゃる様子が想像できて、嬉しくもあります。

> ① 日本のインド占星術について
>   よく翻訳書の後書きで日本のインド占星術の広がりについて憂いを述べられていますが、具体的にどのような部分にでしょうか?正直、日本でインド占星術を学ぼうとすると、本場で学ばれた清水先生の翻訳本か洋書を頼るしかないと思うので、むしろ日本においては英語がネックになる分、あまりに変な広まり方をしにくいのではと思うのですが。
>   わたしはどなたのセミナーも受講したことはないので、セミナーの影響力についてはわからないですが。

う~ん、難しいですね。

だからとりあえず、わたしはラオ先生が75年の経験を踏まえて生徒に伝え続けてきた助言のなかから「7つ」を書籍の最後にまとめて書いているわけなんですけどね。

そこを丁寧に何度も読めば、なんとなく理解できるんじゃないかなぁ。
おかしなことはひとつも書いていないと思うんだけどね。

ひとつ言えることは、インド占星術の全貌がまだ日本に伝わっていない、ということですね。
それに尽きます。

それによる様々な不都合・弊害が当然あるんだけど、それについても認知されていない。
そこから様々な問題が生じつつある。

その対処法は、インド占星術をもっと学び、もっと広く詳しく知ることに尽きるんだけども、しかし知らないものに対して知る必要性を感じない、その欲求が生じないというのも確かで、それに加えて、そうする時間がもったいない、捻出できないというのもあるんだろうね。

なぜかというと、多くの鑑定をこなし、多くの講義をこなし、多くの記事を書かないといけないみたいだからね。

結局、そうやって進むべき方向からどんどん離れていっている。

そういうかんじがするんでるけどねぇ。

まあ、どうしようもない部分もあるんだけど、そういう事情を知らずに巻き込まれる人たちがたくさん出てきているっていうのはどうなんだろう? と思うんだけどね。

だからわたしが訳した書籍には、そういうヒントを書いてきたつもりなんだけど、それを読んでhikariさんのように問題意識が芽生えた読者がどれだけいるんだろうか?

この道は、アメリカのヴェーダ占星術が辿ってきた道でもあるんだけどね。

> ② 12星座のサインについて
>   西洋占星術と24度違うインド占星術で12星座のモダンな解釈を使うのはおかしいのではという理屈は納得です。そこで教えていただきたいのですが、インド占星術として12星座毎の象意にコンセンサスはとられているのでしょうか?ラオ先生の本では、惑星の象意、ハウスの象意に述べられていることはあっても、12星座の象意について述べられることはあまりないように思います。月がどの星座に入るかの記述はあったと思いますが。12星座の象意についてインド占星術上のエビデンス的なものは古典の中にあるのでしょうか?

古典に書かれてありますが、星座の象意はあまり詳しくありませんね。
その点は西洋占星術の古典とも共通していると聞いたことがあります。

たとえば、蟹座の象意は次の通りです。

【Brihat Parashara Hora Shastra】

“The sign Cancer is pale red in hue, resides in forests, brahmin by caste and is strong in the night. It is many footed and has a bulky body; it is Sattwika in disposition, its element is water; it rises with its back and the Moon has been regarded as its Lord.” Chapter4

「血色が赤白い、森に住む、カーストはブラーフミン、夜になると強い。多足で身体は太めである。性質はサットヴァで、エレメントは水である。背中から上昇し、月が支配する」(「ブリハット・パーラシャラ・ホーラー・シャーストラ」第4章)

西洋占星術の専門家でもある友人に問い合わせたところ、以下のような返事を頂いております。

「古典の西洋占星術では、サインでの性格判断というのはあまり記述がありません。全くないわけではないですが、数行でまとめられていて、『場所、病気、国、体形、形状』といったどちらかというとホラリーで使う記述が多いです。性格についてはむしろ惑星のほうが担っているようなところがあります。」

>もしくはあまり星座の象意にはこだわらず、四元素や3区分などの意味を重視する方がよいのでしょうか?

インド占星術では、惑星とハウスで象意を読み取っていきます。
そこは日本に普及しつつあるインド占星術とはちょっと違うところでしょうかね。

たいへんよくお勉強されています。

> ③ ラオ先生の本について
>   翻訳された本については、読み物の本としては大変素晴らしい出来だと思っていますが、純粋な学習者としての目線だと以下の点が気になります。
> ・ あまり体系的ではない。例えば、チャラダシャー、ヴィムショタリダシャーというタイトルでもそれだけで体系的に学習できる内容ではないと思います。これは、本文中に明記されていることでもあるのですが。

ラオ先生や関係者(BVB教官)の書籍は、BVBで講義されているサブジェクトごとに書かれてあります。参考書として読まれることを想定して書かれていますね。

最近は、リサーチの成果を書籍にまとめたものも多いですね。

そもそもインド占星術を一冊の本で詳説するのは困難です。
それほどインド占星術は大きく深いサブジェクトです。

> ・ 大事なところが意図的にぼやかされている。もしくはほとんどの箇所でヒントの提示に留まっている。(例えば、出生時間が正確か必ず検証してくださいというのは最もな意見だと思いますが、じゃあどうやって?と思います。ダシャーだけでなく分割図が正しいかも要検証と言われても、もうちょっと詳しく教えてくださいよと思ってしまします。)

ラオ先生は、かれの講義でもそうですが、質問やヒントを投げかけておくだけで答えは言わないことがよくありますね。

次の三つのパターンがあります。

①怠惰な読者を篩(ふるい)にかける。

多くの本を読んでいくうちにわかることがあるし、いろいろと実践していくなかで理解できることもあります。
ラオ先生は、そういう教え方をたまにすることがあります。
熱心な読者なら、いずれなにか大きなものを掴むことがあるでしょう。

②別の方法を使用している。

たとえばヴィムショッタリー・ダシャーの書籍のなかには、ヴィムショッタリダシャーだけでどうしてここまでいえるのか?という事例があります。
そういうときは別のダシャー(とくにジェイミニの技法)を用いて分析していることが少なくありません。
しかしそのをすべて書籍のなかで書くことはしません。
いまは理解できなくてもあとになって理解できることはよくあります。
わたしは初学者用の「入門編」でも、読み返す度にまだ発見があります。

③秘儀に属する分部。

①とも関係しますが、ほんとうは書きたくないんですが、しかし文脈からなにかを書かないといけないとき、ほのめかしたり、におわす程度で済ませることがあります。

> ・ ラオ先生のプレディクション内容が紙面の大半を占めていてもほとんどトレースしてくれない。(ホロスコープみて自分で考えなさいとのことであれば、初学者には辛い部分があります)
>  ここら辺の微妙に学習者に不親切な設計はおそらくラオ先生の意図的なものだと思いますが、どういった理由が介在しているのかが気になりました。もともと学習者用ではないのか、詳しく知りたくばBVBに来いということなんでしょうか。

そうかも知れないし、そうでないかも知れない。

昔は、占星術を習いたいという外国人にラオ先生は、数時間、数日間、個人レッスンをつきあってくれることがありました。

しかし最近は、85歳という高齢もあってか、「BVBに入れ」とだれにでもいってまともに取り合わなくなりましたね。

とくにわたしがBVBで学ぶようになってから、それが一つの成功例になったこともあったのか、占星術を学びに来る外国人に、ラオ先生がそう言っていたのを何度も目撃したことがあります。

実際、BVBでわたしを見かけたロシア人が翌年からたくさんBVBに入学するようになりました。

ちなみにわたしは最近、ラオ先生の書籍のなかで紹介されているリーディングの的中事例を自分なりに分析しております。
とても役立っております。
そういうことができるようになったのは、比較的最近のことです。

だから、ご質問に対するわたしの答えは、Yesでもあり、Noでもあります。

>  あと、清水先生は翻訳に徹せられてご自身で学習者用の本を書かれる予定はないのでしょうか?

すでに諸先輩による立派な学習書がたくさんあるので、わたしがなにかを急いで書く必要はまだないのかな、と考えております。

> ④ 学習者におすすめの洋書について
>   あまり、セミナーなどにお金をかけれる身分でもないので、洋書などで独学するつもりなのですが、ラオ先生の系統の方が書かれた洋書で体系的に学べるおすすめの本があれば教えていただきたいです。(ラオ先生系統で取得した洋書はVPゴウル氏の「分割図」のみです)

まず、ラオ先生の書籍はすべて購入し、読むといいでしょう。
当面はそれだけでかなりいけると思います。

以上、です。

するどいご質問に感銘を受けました。
ご学習、頑張ってください。
S.Shimizu
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