南インド古寺巡礼の旅 (その2)

清水俊介が南インドで書いています。

ヒンズー教徒は、信奉する神によって、おもにヴィシュヌ派とシヴァ派に別れます。デリー付近はヴィシュヌの寺が多いのですが、南インドはシヴァの寺が多いようです(ちなみに、ベンガル地方はカーリー女神信仰が盛んです)。

南インドの寺院1

いまわたしが訪れている南インドのタミルナドゥーは、ほとんどがシヴァ派の寺で占められています。おもしろいことに、寺のひとつひとつは、9つの惑星のい ずれかを主宰神としています。つまり、太陽神を奉った寺、月神を奉った寺、火星神を奉った寺、水星神を奉った寺、木星神を奉った寺、金星神を奉った寺、土 星神を奉った寺、ラーフ神を奉った寺、ケートゥ神を奉った寺がそうです。惑星神のほかに、地・水・火・風の四大いずれかを奉った寺、縁結びの寺、寿命を延 ばしてくれる寺など、目的に応じて特化した寺もあります。そして、シヴァ派の寺らしく、いずれの寺にもシヴァと妃パールヴァティ、そして息子ガネーシャが 必ず奉られています。もちろん、シヴァとパールヴァティ、ガネーシャだけを奉った寺もあります。

寺は、京都のようにひとつの都市にかたまっていません。寺は、おたがいに数キロから数十キロ離れて、タミルナドゥーの広大な原野に散在しています。だか ら、寺の巡礼には、タクシーが不可欠です。大きな門前町を形成する寺もあれば、街から遠く離れた森のなかに忽然と姿を現わす寺もあり、規模、装飾の絢爛 さ、主宰神、周りの風景──すべてにおいて、寺はひとつひとつが個性豊かです。

たくさんの人々でごったがえす寺は、意外にも凶星の寺です。巡礼の目的が惑星のドーシャ(毒)の化解にあるので、凶星を奉じる寺に巡礼が集中するのは、考 えてみれば当然です。今回訪れた、火星の寺、土星の寺、ラーフの寺は、いずれも大規模で、裕福で、多くの人々でにぎわっていました。それに比べて、月の 寺、木星の寺は、小さく、みすぼらしく、人影もまばらでした。

南インドの寺院2
S.Shimizu
Calender
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